作品名「サロベツの牧草地」




53.0x41.0cm
キャンバス油彩
2017年10月

北海道らしい広々とした風景を見たくなり、2017年8月にサロベツ原野を訪れました。

サロベツ原野は、北海道の北部にある豊富町と幌延町の海岸沿いに広がる日本最北の泥炭湿原です。

湿原の規模は6,700haでJR山手線の内側よりも広く、ラムサール条約登録湿地に指定されています。

宗谷本線の無人駅、豊富駅の小さな観光案内所でレンタサイクルを借り、夏の強い日差しの下、北海道でしか見られない真直ぐな道をサロベツ原野に向かって自転車を漕ぎました。

時折地元の人の車や大型トラックが私達を大きく避けて追い越していきますが、サイクリングをしている人は全くいません。

道路沿いの一部は牧草地になっていて、その先には手つかずの原野が広がり、遥か先には海を隔てた利尻山が青く霞んでいました。

周囲360度、遮る物のない原野と大きな空が広がり、北海道に来ているのを実感しました。

学生時代にこのサロベツ原野が雪に覆われている春の初め、古いスキー板でソリを造り、南北20何kmを縦断したことがありました。

40数年ぶりの原野を前に、あの頃から随分遠くまで来てしまったなと感慨深い気持ちでした😢

残念ながらエゾカンゾウ(ニッコウキスゲの北海道での呼び名!)の大群落は時期が遅く見ることが叶いませんでしたが、紫色の可愛らしいサワギキョウ🌷が咲いていました。

野鳥の多いことでも知られ、鳥を観察している人も何人かいました。

双眼鏡でカワラヒワやノビタキを確認できましたが、日本ではサロベツ原野でしか見られないシマアオジには出逢えませんでした😿

サロベツ原野はこれから厳しく寒い季節を迎え、オオヒシクイやオジロワシが渡ってくるとのこと。

その頃訪れたら地平線まで続く真っ白な原野と夏とは一味違った大自然に出逢えるのでしょうか?また来てみたい気持ちが疼いてきました(^.^)

この絵は広大な原野の牧草地とその上に広がる夏の大空を表現したいと描いた一枚です。

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