作品名「赤いベールの人」




41.0x53.0cm
木製パネル油彩
2018年6月

この1年以上風景画が続いていましたので、温かい血が通い人格を持った人物を無性に描きたくなりました。

風景はデッサンが多少いい加減でも何とかなりますが、人物はデッサンが狂うとバランスの崩れた変な人になってしまい、最初からやり直さないと上手くいきません。

デッサン力の未熟さに歯痒い思いを痛感するのはいつものこと。何度も描き直しても限界を感じたら不満でも次に移ることにしています<(`^´)>

そこから色を載せてゆく次のステージに移ります。

最初は太い筆で大まかに色を載せてゆき、次に部分部分で固有色を加えてゆき、最後は細い筆で細部をじっくりと仕上げてゆきます。

最初は真白だったキャンバスに表情のある人物を徐々に創造してゆくのは気持ちがワクワクする人物画だけの醍醐味です。

先日、聞いたこともない画家の作品をたまたま写真集で見つけました。

たぶん19世紀ぐらいのフランス?の絵でしょうか?

この画家の作品はこの絵しか掲載されてなく、いろいろ調べてもどんな画家だったのか不明でした。

美術史に名を残さない全くの無名の画家ですが、絵の持っている雰囲気が良いなと思いました。

こんな絵を描いてみたいと思いこの絵を題材に人物を描くことにしました。

絵のモチーフとして使わせてもらいましたが、模写ではなくオリジナルの創作を目指したつもりです(以前の「真珠の耳飾の少女」と同じですね)

女性は深紅色のベール、現在では見ることのほとんどない袖口と襟にフリルが付いた衣装を纏い、花を持ち少し斜め右方向に視線を向けています。

古典絵画の持っている佇まいに魅かれ、自分でも試してみたいと描いた一枚。

久々に充実した人物画の時間を過ごせました😊

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