作品名「聖マリア大聖堂」
45.5×33.3cm
キャンバス油彩
2016年1月
ホーチミン滞在の最終日は市内観光をしました。
ホーチミンには、フランスの植民地時代に造られた建物がベトナム戦争の戦火にもかかわらず多く残っていて、所々美しい街並みを形成しています。
聖マリア大聖堂はサイゴン大教会とも呼ばれるカトリックの大聖堂で、こちらも美しい中央郵便局の向かい側にあります。
ホーチミンがサイゴンと呼ばれていた頃、フランスの植民地だった1863年から1880年にかけて建設されたネオゴシックの聖堂です。
この建物も今では観光名所で多くの観光客が訪れますが、日曜日などミサの際には多くのカトリック教徒が集まります。
毎日、午前8時半から1時間半と午後3時から1時間だけ観光客も中を見学できますが、私たちは午後のその時間に間に合わず、美しいステンドグラスから光が差し込む荘厳な内部を見学できませんでした(>_<)
教会は高さ57mの二つの優美な尖塔を持ち、煉瓦はその当時フランスのマルセイユから持ってきたもので、美しい外観の建築物です。
また、教会の前にはこの教会の名前の由来となった優しく微笑む聖母マリア像が建てられています。
ベトナムは、中国の一千年の支配、約百年に亘るフランスの植民地時代、インドシナ戦争、その後のアメリカとの悲惨なベトナム戦争を経て、1975年にやっと名実共に独立をとげました。
この大聖堂は歴史を現在に伝える貴重な文化遺産です。
この絵では遠近法的な表現はほどほどにし、正確に再現することを必ずしも目指していません。
それよりもベトナムの湿気を含んだ空のもと、ベトナムの人々の心の拠り所となっている建物の佇まいを表現したいと思いました。
※ 建物の絵はスイスシリーズで数枚描いただけです。
ネオゴシックの建築物は構造が複雑で細かい装飾が多く、描く前に想像していたよりも大変でした(~_~;)💦
それでも大きく建物の骨格を描いてからは細かい部分を楽しく描くことができました!(^^)!
この絵が2016年最初の1作です。